スポーツ映画ベスト10

 人気ブログ「男の魂に火をつけろ!」のワッシュさんが主宰する年末恒例の映画ベスト10。去年は「続編映画ベスト10」で期限ギリギリで滑り込ませて貰いましたが、今年は早めに提出するよ。

 今年のお題は「スポーツ映画ベスト10」

 「ロッキー」とか「カルフォルニア・ドールズ」とか名作は出されているし、リアルタイムじゃないので若く多感な頃影響を受けた作品と、地味だけど心に残る「…そっと踏んでほしい、私の大切な夢だから」的な作品を選んでみました。

1.サンド・ロット/僕らがいた夏(1993年米、デヴィッド・ミッキー・エヴァンス監督、トム・グイリー君主演、草野球)
2.ベスト・キッド1984年米、ジョン・G・アヴィルドセン監督、ラルフ・マッチオ主演、カラーテ)
3.グレート・ブルー(1988年仏、リュック・ベッソン監督、ジャン=マルク・バール主演、フリー・ダイビング)
4.クライング・フィスト(2005年韓国、リュ・スンワン監督、チェ・ミンシクリュ・スンボム主演、拳闘)
5.ルディ/涙のウイニング・ラン(1993年米、デヴィット・アンスポー監督、サム主演、アメ・ラグ)って言うな。
6.柔道龍虎房(2004年香港、ジョニー・トー監督、ルイス・クー主演、柔道)
7.クール・ランニング(1993年米、ジョン・タートルトーブ監督、レオン主演、ボブスレー
8.コーチ・カーター(2005年米、トーマス・カーター監督、サミュエル・L・ジャクソン主演、バスケボゥ)
9.マラソン(2005年韓国、チョン・ユンチョル監督、チョ・スンウ君主演、マラソン
10.グレイテスト・ゲーム(2005年米、ビル・パクストン監督、シャイア・ラブーフ君主演、ゴルフ)
順不同

 「サンド・ロット」は空き地に集まった少年たちの野球版「スタンド・バイ・ミー」的な作品。都会からやって来たもやしっ子が野球を通じて友だちを作り、ぎこちない父との関係を修復していく。運動音痴のメガネが市民プールでセクシーな監視員のおねえさんの唇を溺れたふりして奪うシーンが負け組の勝利シーンとしてインパクトに残る。

 リメイク版がなかなか評判でオリジナルが忘れ去られそうなのが寂しい「ベスト・キッド」はみられ続けて欲しい作品。ラルフ・マッチオの弱々しさがあまりにリアルでかつての自分に重ねてみずにはいられない。高校の頃テキサスの片田舎に一年留学したときに、出会った人ほぼ全員が俺の顔を見ると「ワックス、オン、ワックス・オフ」の手振りをしたりとか、「お前、箸でハエ捕まえられるか?」と聞いてきたほどよくアメリカ人に観られていた作品。

 最近のリュック・ベッソンがちょっとアレなため好きな映画と言い辛くなっている感はあるものの、好きだったのは間違いない「グレート・ブルー」。完全版が「グラン・ブルー」として再上映されて日本でもかなりヒットしたけど、個人的には先に観たこちらの方がタイトで好きだ。最近残念な感じのギリシャだけど、この作品を観ていると行きたくなる。この作品でジャン・レノラッセンが日本でブレイクした。(ホントかよ)。

 「明日のジョー」が実写で映画化されると聞いたとき真っ先に「もう『クライング・フィスト』ってタイトルで映画化されてますけど」と思った。リュ・スンワン監督の不良性が「ジョー」との相性の良さを感じさせてしまう。個人的にボクシング映画ベスト1はロバート・ワイズ監督の「罠」だと思っているけど、今現在の撮影手法の映画でのベストは本作だと思った。

日本でアメフトをやっていてこの作品を観ていない人はモグリだと言っても過言ではないほど観られている「ルディ」。試合のシーンがほとんどないので公開時テキサスでは「クォーター・バック」の方が人気があったけど、どちらが名作かは歴史が証明している。「クォーター〜」も面白いけど。チャールズ・S・ダットンの終盤の台詞が泣かせる。実話じゃなかったらルディはほとんど正気とは信じられないけど。

 柔道映画って「三四郎」以降「柔道龍虎房」しかないんじゃなイカ?ヤクザが抗争で銃も刃物も使わず柔道で戦うという、中学時代柔道部で一応黒帯持ってる俺の頬もついほころぶ世界設定がいい。立ち技よりも寝技が得意だったという人(俺)には漫画だけど「オールラウンダー廻」がお勧めです。黒澤版の「三四郎」もいいけど、岡本喜八版の「三四郎」もね。

 テキサスに留学してた頃にヒットしてた「クール・ランニング」。ジミー・クリフの「I can see clearly now」もヒットしてた。俺にとっての懐メロ映画。主演のレオンはバスケットボール映画の佳作「ビート・オブ・ダンク」でも好演してた。(おお、ジョン・キャンディも出てたんだ!)

アメリカの高校バスケものはハズレがない気がする。バスケ映画よりも熱血教師モノな要素が強くサミュエルの説教映画としても楽しめる「コーチ・カーター」が最近印象に残ってる。「フープ・ドリームス」と併せて観ると、ちゃんと勉強もしとかないとこうなるという現実もよくわかる。アシャンティが可愛い。スパイク・リーの「ラスト・ゲーム」も渋いバスケットボール映画だったけど、俺的にはあれは「3Pの映画」。

 「ペース配分という概念がない自閉症の男の子を42.195キロのフルマラソンでいかに走らせるか」という脚本のコンセプトが素晴しすぎる自閉症を扱った映画としても傑作の「マラソン」。母親を追い詰める容赦のない現実の描写が凄まじくリアル。「クライング・フィスト」に並ぶ韓国映画の底力を感じさせる作品。これが韓流じゃよ。

 「フレイルティー/妄執」が傑作だったビル・パクストンの監督第2弾「グレイテスト・ゲーム」は日本ではDVDスルー。「トランスフォーマー」の抜擢される前のシャイア・ラブーフが主演のゴルフ映画。ゴルフがまだ上流階級の人々だけのスポーツだった頃(今でもある意味そうなんだろうけど)、労働者階級のアマチュア選手が全米オープンでプロと壮絶な戦いを繰り広げる実話を基にした物語。分かりやすい娯楽作として演出したビル・パクの手腕は確か。炭鉱夫の頑固親父を演じるイライアス・コティーズが泣かせる「炭鉱映画」としても楽しめます。

 気がついたら、日本映画を一本も挙げなかった!最近印象に残っているのは「ばんえい競馬」を描いた「雪に願うこと」が良かったかな。

 スキー映画を考えたら真っ先に浮かんだのが「アルプスの若大将」だった。もっとほかにもあるだろうに。

 「ユア・アイズ・オンリー」とか「私が愛したスパイ」とか「007」のスキーアクションは結構好き。「ダーティー・ハリー2」の白バイチェイスも競技っぽくて好きだなぁ。あと「クライング・ゲーム」のクリケットもほとんどシーンはないけど印象に残ってる。どういうルールなのかさっぱり分からないけど。

 あと、これスポーツじゃないのか…残念だ。